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中2ごてんば教室の報告礼拝を紹介します

三年ぶりに中学二年生の夏の宿泊行事である「ごてんば教室」が、「自分に出会い、人に生きる」をテーマとして行われました。9月に行われた報告礼拝の一部を紹介します。

 

自分を知ることは集団の中で生活する上で大切なことだと思います。自分はこういうことに怒りやすい、とか疲れた時はこうすると機嫌がよくなる、とか自分について知っていれば生きやすくなります。新しい自分の一面を発見するという、わくわくするような言葉にもきこえます。しかし、今回のごてんば教室での知るべき自分はもっと受け入れづらいものでした。

人間には他者を否定する力がある、と講師の先生は教えてくださいました。今生きている人全員の心にある一面、つまり話を聞いていた私たち一人一人にある性質です。そんな自分を受け入れるにはどうすればよいのか、というのがごてんば教室での大きなテーマでした。

講師の先生は他者を否定する力というのを自分中心に物事を見ることだと言いかえました。自分の基準で人を比べるのだからそこでは誰かが否定されています。他人をおとしいれようとがんばることで、自分の価値を確かなものにしたいという焦りがみえます。

一緒にごてんばに行った人とは自分の価値を誰かから愛されている、という実感で確かなものにすればよいと話し合いました。最後の礼拝では皆が神に愛されている存在なのだとお話ししてくださいました。

ごてんば寮を出発してから、全体会の最後に話しあった、ごてんば教室を日々の生活に生かしていくためにはということについて考えました。自分のなかで納得できていなかったからだと思います。

「今となりに座っている人をいなくなったら悲しい人だと思っていること、これが愛し合えていることだ」という意見がありました。今この場で話し合っているところにも愛がそそがれているという言葉に、私は、自分は今ある愛に目がむいていなかったのだと思い知りました。ずっとどこか遠くの他人事として「愛すること」について考えていました。ごてんば教室の終わりになってようやく人は身のまわりの愛に気づきにくく、愛されていることを忘れて他人を否定してしまうのだということを自分事として考えました。どんなに平和で自分に他人を恨むような気もちがなかったとしても愛されている状況を本当にわかっているのはまれかもしれません。

話を聞いているだけでは気づくことのできないものが、体験することで分かるようになったりします。出会うべき自分の一面は、ごてんば教室での経験全部から見ることができるので、すっと受け入れやすくなったと思います。

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